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今年も師走がやって来ました。何もかもが忙しく感じ
られる季節です。北風が吹き、寒さが増すごとに暖かい
物を求める気持ちも増してくるようです。市場へ行っても、
八百屋の店先でも、小料理屋のお品書きも・・・美味しそ
うなものが目白押し。魚も野菜も瑞々しくなり、冬の輝き
を帯びてきます。中でも冬が来たんだなと思わせてくれる食材があります。ふぐと牡蠣です。ふぐは少々お高いので、今月は牡蠣を特集させて頂きます。
牡蠣は古くから世界中で愛されてきました。調理法は違っても牡蠣を楽しむ気持ちは同じなのでしょう。生産量 は中国が他を大きく引き離して第1位です。2位が日本、3位 が韓国、4位がフランスです。 流石、オイスターソースを生んだ国です。その後に日本、韓国、ヨーロッパの牡蠣食い国フランス。牡蠣の生産大国、其々食べ方が違うようです。中国では生で食べる習慣がなく、干した物を戻して料理に使うか、そのまま野菜やお肉と炒めます。鍋にも入れます。お隣韓国は日本と同じように様々な料理に使います。塩辛にして、キムチを漬ける時に一緒に入れたり、炒め物の隠し味に使ったり、かき鍋に、もちろん生でも食べます。フランスでは、生牡蠣にレモンを絞るかワインビネガーとエシャロットのソースで食べるのが人気です。 このように冬の味覚として、世界中で愛されている牡蠣について少し考えてみましょう。

平凡社 世界百科事典によると、カキは岩礁 に左殻で付着するイタボガキ科の二枚貝の総称ですが、とくに食用とされる重要種マガキを指すことも多い。カキ類は付着生活のため形は一定せず、軟体の足は発達しない。殻は付着する左殻が、大きく深くなり、右殻はやや小さくて、あまり膨らまない。殻表には皮がなく、成長脈が板状になっている。両殻のかみ合わせには黒い靭帯があるが、歯はないか、はなはだ弱い。軟体の中央には大きい後閉殻筋(貝柱)があり、外套膜の中のえらは大きい。雌雄同体であるが雌性の強いものと雄性のものとがあり、雌雄性の割合 はその時の条件にて決定される。産卵後や環境の悪い場合は雄性が強くなる。イタボガキなど卵胎生の種類では、雌雄の卵子と精子が同じ生殖腺内にできるが、マガキなど卵生の種類では卵子と精子が交代して作られる。後者は見かけ上雌雄の別 があるように見えるので、かつては雌雄異体と思われていた。生殖腺は雌性、雄性のいずれが強いものでも白いので、みな雄のように思われ牡蠣と書くという 。

養殖は古くから中国で行われ、またヨーロッパでも紀元前1世紀にナポリで行われていた記録がある。当時の日本でも簡単な養殖は行われていたらしいが、1673年(延宝1)安芸国草津で小林五郎左衛門がアサリやハマグリを囲ったヒビにマガキが多数付着して成長したのにヒントを得て、養殖を始めたのが最初の記録である。
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『日本の老舗と食文化バックナンバー』
第一回「すしのルーツ『鮒ずし』の伝統を伝えて」を読む
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