伊吹いりこ 私の手のひらに乗っているような、
「かっ!」と大口を開けているのは、活きたままで釜揚げになった
カタクチイワシです。
見ての通りピカピカの姿体は、最高の鮮度でいりこになった証です。
羅臼昆布と本枯れ節と根昆布で取った一番出汁の素材に、
追い昆布、追い鰹、さらに伊吹いりこを加えて二番出汁を取り、
さらに、その二番出汁に伊吹いりこで味を加え、
日本酒と味醂と薄口醬油で味付けし、それに濃い口とたまりで隠し味
それに少量の塩で味を調えます。
これだけたくさんの野菜を一人前の鍋焼きうどんに使います。
この野菜の甘みやまろやかさが、伊吹イリコの微かな渋みと
角が立ったうまみを和らげてくれます。
油揚げと天かすが濃厚さを加え、
大量の仕上げ葱(九条葱と結崎ねぶか)が贅沢な感じにしてくれます。
卵は味には意味はないですが、乗っていると何となく嬉しいのは、
昭和生まれの人間の性かも。
食べる時には、大量の七味唐辛子を入れるので、猛烈に汗をかきます。
これは外では食べられない・・
でも、間違いなく うまいうどん です。