漁師の仕事 ~塩蔵わかめができるまで~ 刈り取り偏

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【石浜漁港】佐藤登志夫さんと【港浜漁港】阿部力さんの一等わかめ

漁師さんは「魚を獲ってくる人」

養殖をしていても、「育てたものを獲って出荷している」

そんなイメージは完全に無くなりました。

普段目にしている塩蔵わかめですが、これはそもそも加工業者の仕事ではないのか?

と思えるほどの仕事量です。

お伝えするには余りにも多い作業工程なので、いくつかに分けてレポートしたいと思います。

まずは「刈り取り」です。

漁師さんそれぞれ、船の大きさ、形や設備が違うので、

長年の知識と経験から、各々刈り取り方が異なります。

阿部さんの場合、

わかめのロープを船の縁から縁に横断するかたちに乗せて、一人が刈り取り、一人が縛り束にします。

電動機を回しながら次々と刈り取り、船の上にわかめを積み上げていきます。

佐藤さんの場合は、

船と並行になるかたちにクレーンでロープを吊り上げ、3人がかりで刈り取り、各自で束に縛ります。


この作業、早朝に、太陽が昇るか昇らないかの時間に出発し、

波の荒い外洋まで船を走らせ、

2m前後にも育ったわかめを中腰姿勢で刈り取り続けます。


実際にやってみると、

わかめなんて、たいした重さじゃないだろう・・・よいしょ ”グキッ”

外洋の揺れったって、ベーリング海の荒波に比べりゃあ(行った事無いけど)・・・”おぇっぷ”

寒い?こちとらジャンバーもカッパも着こんでるし重装備よ!・・・”がくガクぶるブルさぶいぃ”

初回はこんな感じです。出鼻から厳しさを体感しました。

画像では分かり辛いですが、波の上下が想像以上です。

波が目線と同じ高さまで膨れ上がると、隣の船が見えなくなるほどです。

継続的に、しかも不規則に揺れ続けます。

船一杯にわかめを積み上げたら帰港です。

帰る時がまた、今度は寒さに震えます。

作業中は、足腰の痛みと、酔いとの闘いですが、この時はどんなに揺れても酔いません。

感情の全てが寒さに支配されます。

いやしかし、さすが漁師さん。

陸地目指して真っ直ぐ前だけを見つめ、集中して運転しています。

そう思いながら、

「レーダー見てるんですか?」

と、聞くと

「頭に吹く風が寒いっちゃ」

ただ屈んで風をよけてるだけでした・・・

阿部さんに至っては暖かいエンジンの上、しかも風が当たらない場所に隠れ、操縦は息子さん任せです。

「漁師も人間なんだねぇ。寒いんだねぇ」

やっぱり漁師さんでも、寒いものは寒いようです。

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