私が古串屋のおせちを毎年頼む理由

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食文化、色々担当の井上です。

「いまさらおせち?」というツッコミをほどほどにしていただき、
本日はおせちについて語りたいと思います。

我が家では、1/1の昼におせちを食べます。
おせちを食べるタイミングは、案外地方により異なります。
31日から食べるという地域もあれば、
1~3日まで食べ続ける地域もあります。
地方文化的な背景と、ご馳走としての魅力、
それと親戚がやってくる日時が入り混じり、
食べるタイミングか決まるのだと思います。

文化論はひとまず横においといて、
私は1/1の昼に食べるのがちょうど良いです。

31日夜の海産物三昧からスタートし、1日の朝にはお雑煮。
そこから初詣に行って、これぞ1/1という気持ちでおせちを食べます。
その日の夜は海産物に飽きて、たいがい肉になり、
次の日は実家に帰り昼から寿司、夜は昼の余りもので、
3日になると母方の実家で新年会。
この頃にはもうご馳走はいらなくなり、
焼き鳥と団子(これがうまい)を食べ、
その夜はピザとかになり正月気分が消えていきます。

まぁそんな感じ食事が年末年始に繰り広げられる中、色々試した結果、
1/1の昼に古串屋のおせちを食べるのが具合が良いと言う事になりました。

朝だと朝の酒で1日が台無しになり、夜ではいつもと変わらない。
「初詣に行った帰りに、明治からの歴史ある料亭のおせちを肴に、極上の日本酒を昼からやる」
この江戸時代の「若旦那」的な感じが何とも良い。

という訳で、お酒も奮発します。


秋田、新政酒造の限定酒。木桶仕込み「コスモスラベル」

古串屋のおせちの魅力は、新鮮な物が多
く料亭で食べているような気分になれる事です。
1つ1つが丁寧に作られ、25品・25通りの感動があります。

まず、お品書きを眺めます。

この時間でワクワクが増幅されます。
焦っていきなり蓋を開けてはダメで、
「今日は、どう楽しませてくれるのか?」
行きつけの料亭に行った気分で、そんな事を思いつつ待つのです。

そして、一呼吸置き、いざ開けます。いざ!

■一の重

■二の重

一の重、二の重ともに大変美しい。
黒豆が少々転がって散らばっているが、
それも配達してくれた方の苦労を感じられて良い。
「よくぞ我が家にやってきた。さあさあ上がって下さい。」と言う感じ。

どこからどう見て日本酒が進むメニューになっています。
日持ちのするものが少なく、八寸のような内容で酒好きにはたまりません。
昨年まで「福」と書かれた器にイクラが入っていて、
それが可愛く集めていたのですが今年は無くてちょっと残念。

一番好きなのが、この〆鯖と、タイの生寿司。

この程よく〆られた魚は、お店に行かないと食べられない味です。
普通はもっと酸っぱいくらい締っています。
あれはあれで好きだけれど。


ローストビーフには小さなボトルにタレが入っています。
こういうちょっとした気遣いが嬉しい。
お肉も少しだけ食べたくなるという、
呑兵衛の心理をよく分かっていらっしゃる。


右上から時計回りに、鶏松風・海老芝煮・尼鯛若狭焼・伊達巻・出汁巻。
出汁巻1つとっても料亭の味。
また、尼鯛若狭焼などは関東ではなかなか食べられない味でこれは嬉しい。


この可愛いやつは、「はや昆布煮」
昆布巻きの中から、はやがちょろっと顔をだしとっても愛らしい。
こういうのは娘が喜ぶと思って娘の皿へ。でも食べない。
「昆布、嫌い~~」とのこと。この~~!


お重はこんな風呂敷に包まれていて、贈答にしても喜ばれそうです。
両親が体の調子が悪くって、あまり出かけられなくなったと言っていたので
今度はこのおせちを送ろうかな?

我が家は子供が大きくなってきたら三段重だ。
「はや昆布煮、可愛いから好き」と言わせてみせる。

・下関の料理旅館 古串屋は→こちら

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