南三陸「津の宮」の活ホタテ

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本日は殻付きホタテを獲るため、南三陸の南端、戸倉地区の「津の宮」という浜で船に乗ってきました。

ホタテも例外なく津波で全て流されたので、今育てているものは、7cm前後の稚貝から養殖したものです。

11月頃に仕込み、通常は1年以上生育しますが、今年はわかめ同様(養殖施設が少ないため)育ちが良く、半年程度で出荷ができる大きさまで育ちました。

実際のところ、幼生から育てる方法も有りますが、畑同様、同じ種を育て続けるのは一概に良いとは言えません。
仕入れコストは上がりますが、稚貝から育てる方が質の良いホタテができ易いそうです。

畜養に近いですが、自然のプランクトンを餌に育ちますので、半天然と呼べるかもしれません。

さて、肝心の漁ですが、思っていた以上に効率的であっという間の作業でした。

垂下式と呼ばれる養殖は、水面に浮かせる1本のロープから、等間隔に数本のロープを結んで海中に垂らし、その垂らしたロープにホタテを結び付けている形です。

そのロープを電動機で引きあげながら、引き上げている歯車にホタテが当たると糸が切れて下に落ちる仕組みです。

船一杯になったら陸揚げし、貝に付着した海藻やエビなどの不要物を取り除きます。

そちらも専用の機械がありますが、人の目でチェックしながら洗浄します。


わかめと比べあまりにもスムーズに事を終えたので驚きました。
同じ養殖でもここまで手間が違うものかと・・・

船長の佐々木さんに話を聞いたところ、この収獲、出荷はさほど手間ではなく、最も重要なのは育て方だと言います。

その海、その波に合った仕掛け作りをしないと、美味しく立派なホタテは育ちません。

例えば波が荒く上下すると、ホタテは貝を閉じてしまい餌を食べなくなります。

面倒だから何日も放置している人と、手間は掛かるが毎日様子を見ながら浮きの調整をする人が育てるものでは、全く質が異なると言います。

事実、佐々木さんのホタテは地元のみならず、女川町や十三浜(石巻市)の業者さんまで、わざわざ買い付けに来ます。

捌いてもらったホタテの貝柱は、貝殻に対し比率が大きく、驚くほど肉厚でした。



甘くてぷりっぷりの活ホタテ。
浜で食すとまた格別です。

近日ご紹介予定ですので、乞うご期待下さい!

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