EVENT REPORT

シェフが子ども食堂で給食未利用食材を料理
スペシャルイベントの第2弾を開催しました!

《2020.03.30 @まいにち子ども食堂高島平》

小中学校の一斉休校によって発生した給食の未利用食材を活用し、子ども食堂で有名シェフが料理を振る舞うスペシャル企画を開催。3月30日の第2回では、和食料理人の倉田政起さんが3月にぴったりなちらし寿司を作ってくれました。その模様をご紹介します!

  • ライター:河島まりあ
  • フォトグラファー:八木澤芳彦

人気蕎麦割烹の店主が、高島平の子ども食堂へ出張

シェフは、倉田政起さん。東京・武蔵小山で旬の素材のおいしさを引き出した、伝統的な日本料理と手打ち蕎麦を提供する「蕎麦割烹 倉田」の店主です。「蕎麦割烹 倉田」では、クリスマスシーズンにお菓子と引き換えにランチを提供するチャリティーイベントを開催。集まったお菓子を近隣の児童養護施設にプレゼントしています。倉田シェフは、以前から子ども食堂に興味があったそうで、今回の取り組みにも熱意を持って参加してくれました。

会場として協力してくれた「まいにち子ども食堂高島平」は、その名の通り“毎日”オープンする子ども食堂。朝、昼、晩の3食と居場所を、大学生までの子どもたちには無料で、大人には有料で提供しています。

「和食を通して日本の文化も伝えたい」。未利用食材で作るちらし寿司

倉田シェフが作ったのは「ちらし寿司」と「蛤と若芽の潮汁」。学校給食の未利用食材である、干しシイタケとタケノコの水煮を使いました。シェフがお店で料理を仕上げてきてくれたので、食べる前に潮汁を温めるだけ。

「3月の節句、ひなまつりを意識して、このメニューにしました。ただ“おいしい”だけではなく、この料理を通じて日本の食文化にも祝い事のハレと日常のケがあることを知ってもらえたらと思っています」と倉田シェフ。ちらし寿司は子どもたちの味覚に合わせて、甘めの寿司酢を使い、冷めても食べやすいやわらかい炊き加減にしたそう。また、潮汁はハマグリの旨味を生かし、出汁の味わいが楽しめる仕上がりになっています。

給食フラッグに集まった、子どもたちからの感謝とエール

今回は、新型コロナウイルスの感染予防のため、シェフがお店で仕上げて来てくれた料理を提供。子ども食堂でも、スタッフたちのマスクの着用、こまめな手洗いと消毒を行い、イベントを開催しました。

夕食の前には、給食関連業者の皆さんへの応援メッセージを子どもたちから募集。学校が休校してから約1カ月、その間の給食に想いを馳せながら「コロナにまけるな!いつもありがとう」「いつもおいしい給食をありがとうございます‼︎」「給食大好き♡がんばってね!」「応援してます‼︎」などのメッセージをフラッグに書き込みます。また、子どもたちの想いが込もった、たくさんのイラストも集まり、給食に関わる方々へエールを送りました。

「5000%おいしい!」と大好評!子ども大人も笑顔の夕食に

倉田シェフが作ってくれた食事は、子どもと大人合わせて約20人が子ども食堂で、3組の家族が持ち帰りでいただきました。子どもたちに感想を聞いてみると「表現できないくらいおいしい!」とうれしい感想が。「何%くらい?」と聞いてみると「5000%!」と、元気に答えてくれました。また、「これは何かな?」とメニューを見ながらちらし寿司の具材を食べる子どもや、「貝のお出汁の味がしておいしい」と潮汁をお代わりする子どもも。倉田シェフの料理を通して、食への興味が生まれていると感じられました。持ち帰りでやってきたお母さんたちも「すごい!崩しちゃうのが申し訳ないくらいきれい」と、彩り豊かなちらし寿司を喜んでくれました。

「良いものを食べさせたい」という、子どもへの想いが実現

「まいにち子ども食堂高島平」の代表・六郷伸司さんは「新型コロナウイルスの拡大を受けて休止も検討しましたが『ここに来ないとご飯が食べられない』という子どもの声を聞いて、消毒を徹底しながら営業している状態です。いつもは、私やボランティアさんで作る家庭料理を提供しているので、プロが作った料理を子どもに食べさせられるのは、本当にうれしい。やっぱり“良いもの”を食べさせてあげたいですから」と語ってくれました。

新型コロナウイルスの拡大で休止している子ども食堂は多くあります。そんな困難な状況にある子ども食堂と、給食の未利用食材をつないだ本イベント。休校で販路を失った食材をプロがおいしい食事として提供し、子どもたちに笑顔になってもらうことができました。先が見えない日々が続きますが、助け合いながら乗り切りたいですね。

倉田シェフ

PROFILE

蕎麦割烹倉田

倉田 政起くらた まさき

1980年生まれ、長野県出身。高校生の時にふと立ち寄った街の小さな定食屋さんで、80才近いおじいさんがつくった親子丼の味に涙が出るほど感動。その時、80才を過ぎても人を感動させられるようになりたいと、辻調グループ学校に入学。現在も師匠と仰ぐ人物との出会いがあり、日本料理の世界へ進む。【日本料理 神谷】にて12年間腕を振るい、平成24年1月【蕎麦割烹 武蔵小山 くらた】を開店。納得のいく料理を提供している。2015年開催、新時代の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティションRED U-35 (RYORININ’s EMERGING DREAM)で「ゴールドエッグ」を受賞。

蕎麦割烹倉田

東京都品川区小山3-2-18

https://sobakappoukurata.jp/

https://r.gnavi.co.jp/ktexavp90000/

六郷さん

PROFILE

NPO法人ワンダフルキッズ
まいにち子ども食堂高島平

生きるために絶対必要な食べることを重視し、毎日365日三食提供しています。子ども~大学生までは三食無料!大人は朝ご飯100円、昼ごはん200円、晩ご飯300円で提供しています。ルールはひとつだけ、「人と物を傷つけない」こと。そのルールだけ守れば、あとは何をしていてもオーケーです。ゲーム、読書、宿題etc。子ども達は気のおもむくままに過ごしています。朝7時から夜8時まで開いている【まいにち子ども食堂高島平】は、子ども達の自分たちのありのままに過ごせる格好の居場所となっています。ずっと開いてますので、来たいときにいつでも来られる、そして、一日いることもできます。

板橋区高島平7-23-21-207