商品説明
暑い夏こそスパイシーな料理で体を温めて元気に乗り切りたい!だから2015年7月28日に開かれたえん&うまいもんドットコムの試飲試食会のテーマは「唐辛子に合わせるワインとは?」
その中で異色だったのがこのワイン。産地であるカラブリアはイタリアの中でも唐辛子を使った料理の文化があり、そこで飲まれるワインもそれに合うものが残っていますが、もう一つ、伝統的に造られ、ほんの少しだけ今に残しているのがこの「煮詰めた果汁で造る」デザートワインです。
ジャンルとしてはパッシート、いわゆる陰干しワインに属し、主要品種であり収穫時期の早いモスカテッロは9月初旬の収穫後に陰干しして水分を飛ばし凝縮させます。その期間はだいたい9月下旬まで。その時期に熟すガルナッチャとマルヴァジアは収穫後、潰してジュースにし、それを7割くらいの量になるまで3、4時間寸胴で煮詰めるのです。そうして3つのブドウのジュースを2ヶ月ほどかけてゆっくりと発酵させ、1年間ステンレスタンクで熟成させて瓶詰されます。
このような「煮詰める」という製法は古くは1500年代にローマ法皇に献上したという記録が残っていますが、実際にはもっともっと古くからカラブリアの小さな集落で行われていたようです。また、煮詰める量などは家庭ごとに微妙に異なり、法律、いわゆるワイン法などで規定されるものでもありません。まさに究極の地場の伝統ワインの一つといえるでしょう。
※お酒は20歳になってから…「未成年者への酒類の販売は固くお断りしています。」
目利きの一押し
貴腐ワインともアイスワインとも、そしてもちろんただの陰干しワインとも違う独特の複雑な甘さは未知の体験です。それもそのはず、イタリア南部のカラブリアに残る伝統製法ですが、今では3軒のワイナリーでしか造られていないそうです。当然日本への輸入など歴史の中でも極々限られた量しかされてこなかったことでしょう(このファルヴォ農園は日本初上陸)。
凝縮感を感じさせる濃密な琥珀色とオレンジやイチジクなど力強いフルーツの香り、雑味がなく澄んでいるのに複雑な甘さ。これはちょっと他に例えようもない体験です。
株式会社食文化 小林 乙彦
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賞味期限 | |
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保存方法 | 12〜15度のワインセラー、一般のご家庭では新聞紙などで光を遮り冷暗所で |
販売情報 | 販売終了 |
【マッセリーア・ファルヴォ1727】
イタリア半島、ブーツの形の甲の部分に当たるカラブリア州。ティレニア海側のポッリーノ国立公園の中にファルヴォ農園があります。農園自体は1727年からの歴史がありますが家畜や野菜造りが主で、自社ブランド名を付けてワインを送り出したのは2010年からとまだまだ最近のこと。しかし、リリースが最近なだけでワイン造りの歴史は古く、代々家庭用に造り続けられてきた秘伝の”煮つめたワイン”など、この地の文化に根差した伝統的なワインを数々産み出しています。
【ミリロス】
ミリロスとはカラブリアの方言、というより古語で、今では失われてしまった小さな香り高いオレンジを指します。その滑らかで薄く繊細な果皮が「男性的でない」とされましたが、だからこそ逆に村の農夫たちから女性や子供へのオマージュとなったという言い伝えが残っています。
甘口のデザートワインというだけでなくそういう伝説からも、女性へのプレゼントにもオススメできるワインです。
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私共は、1988年(昭和63年)、“生のイタリアを日本に紹介すること”をモットーに株式会社えんを設立しました。1998年(平成10年)からは“ワインと食材”の輸入販売に専念しております。ここ10年程は、造り手の魂のこもったワインと食材を求めて、イタリアのみならずフランスを駆けずり回り、日本の皆様にご提供させて頂いております。