朝搾り生乳で作って当日出荷
白糠酪恵舎
の「モッツァレッラ」

作りたてのモッツァレラチーズを食べたことはありますか? ぐっとナイフを入れると軟らかな身が抱え込んでいたミルクがじわじわと溢れ出て、カットして口にすると滑らかな舌触りが心地よく、ミルクの優しい味が広がります。
この「作りたて」ならではの魅力を存分に味わうには、製造日から数日以内には食べたいところ。流通に時間がかかる輸入チーズでは難しいですが、国内のチーズ工房から製造後すぐに直送すれば自宅で楽しめるのです。
朝搾り生乳で作って当日出荷
日本のチーズ工房はこの十数年で全国的に急増し、内外で高い評価を受けるチーズが次々に登場しています。多くの工房の中でもイタリアチーズに特化して技術や品質面でもリードする存在として、食のプロやチーズ好きの間で知られているのが、北海道の東部、釧路空港から車で30分ほどに位置する「チーズ工房 白糠酪恵舎(しらぬからくけいしゃ)」です。
白糠酪恵舎ではモッツァレラを毎週3回、月曜・木曜・金曜に作っています。早朝5時。3kmほど離れた契約牧場で手に入れた搾りたての生乳は、その日のうちにモッツァレラチーズへと形を変えて注文先へと出荷されていきます。例えば東京都内から注文する場合、土曜日に到着するモッツァレラは前々日の木曜の朝に搾ったミルクで作られたもの。文字通りの「作りたて」を週末の食卓で味わうという贅沢が可能なのです。


1個140g、まずはそのままで
作りたてを味わうには、カットしてそのままシンプルに食べるのが一番です。塩やオリーブオイルを少しかけるのもおすすめ。トマトやバジルとの相性の良さは言わずもがなですが、胡麻豆腐のようにわさび醤油と合わせると、和食や日本酒との相性が抜群です。


白糠酪恵舎の「モッツァレッラ」は1個約140gと大き目のサイズですが、優しい味わいに食べる手が止まらず、一人で半個から1個は軽くいけます。手をかけずとも一品料理になる主役級のこのチーズ、今回はお得な3個セットも用意しました。賞味期限は製造から10日と短め。そのまま食べるほかにも、ピッツァに載せて焼いたりオムレツに入れたりして加熱すると、チーズの伸びの良さや弾力といった別の魅力が引き出されます。

イタリアで学んだ製法を守る
白糠酪恵舎のモッツァレッラは、同社代表の井ノ口和良さんが南イタリア・カンパーニャ州で学んだ製法で作られています。2001年に井ノ口さんが地元の農家たちから出資を得て事業をスタートしたときから、手本にするのはイタリアのチーズと決めました。「郷土料理の材料として根付くようなチーズを、地元の生乳で作りたい」という思いを実現するには、作り方も味わいも比較的シンプルで飽きないイタリアチーズがぴったりだったからです。

現在白糠酪恵舎でラインナップしているチーズ全16種のうち、独自に開発したアレンジチーズ以外はすべて、南北イタリアの現地や来日した技術者に学んだ製法を忠実に守って作っています。本格的かつシンプルで飽きの来ない味わいのチーズは、チーズ好きだけでなく全国の飲食店の多くの料理人からも選ばれています。
試してほしい4種のチーズの個性
本サイトでご紹介するのは一番人気の「モッツァレッラ」を筆頭に全4種。イタリア北部で作られるハードタイプの「モンヴィーゾ」(イタリアでの名称はブラ)、ウォッシュタイプで深い味わいの「ロビオーラ」、アレンジタイプでおつまみやサラダにぴったりの「リコッタ・サルーテ」と、それぞれ違った魅力を持つチーズです。

本格的なチーズといえば少量をワインとともにつまんで食べるイメージが強いかもしれませんが、シンプルな味わいでたっぷり食べても飽きずにおいしいのがイタリアチーズの魅力です。全4種を1つずつ組み合わせたセットは少しお得な価格設定にしていますので、まず試してみていただきお気に入りを見つけてはいかがでしょう。それぞれの特徴と手軽な食べ方をご紹介します。
品名、タイプ、 賞味期限 |
白糠酪恵舎スタッフおすすめの手軽な食べ方 |
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モッツァレッラ フレッシュタイプ 製造後10日 |
・新鮮なうちは切ってそのまま。塩やオイル、 トマトと一緒に ・カットして水気を切り、わさび醤油を添えてつまみに ・ピッツァに載せて焼く。オムレツに入れて焼く |
モンヴィーゾ ハードタイプ 包装後90日 |
・薄く短冊状に切ってそのまま ・おろして粉にしてパスタやリゾットに振りかける ・ピーラーで粗めにスライスしてカルパッチョなどに |
ロビオーラ ウオッシュタイプ 包装後30日 |
・一口大にカットしてそのまま ・海苔を巻いてつまみに ・ゆでたジャガイモや牡蠣と一緒にオーブン焼きに |
リコッタ・サルーテ アレンジタイプ 包装後60日 |
・1~2mmに薄くスライスして白ワインなどのつまみに ・薄くスライスしてサラダのトッピングに ・ジャムや蜂蜜と一緒にパンと合わせて |




取材・文/大屋奈緒子
写真/八尾昌輝(商品・料理)、白糠酪恵舎提供(工房)