全国の生牡蠣をお取り寄せ
家でオイスターバーを楽しもう
人類の歴史とともに歩む、牡蠣食の歴史
太古の昔から世界中で牡蠣は食べられてきた。海岸線で簡単に獲れ、栄養価が高く、繁殖力も強い。古代ギリシャでも牡蠣は食べられていたし、古代ローマでは欧州各地の牡蠣が流通していた。 ローマ軍が兵站確保のために築いた道路網と航路が、活きた牡蠣の流通を可能にしたのだろう。また、占領地域で略奪を禁じていたので、水揚げ後、何日も生きている牡蠣は、極めて重要な携行食だったと想像できる。 欧州各地で様々な牡蠣がとれ、ローマ軍の進駐とともに、養殖ノウハウが移転され、ローマの版図には数多くの牡蠣の産地ができたのだ。
王族貴族や軍隊の活力を生み出す生牡蠣
ヨーロッパ人は牡蠣の殻を開けたら、洗わず海水ごと口に放り込む。 牡蠣はほぼ全てが内臓というホールフード。その生息域の海水ごと味わうのがヨーロッパ流だ。 欧州の牡蠣ホリックたちは、強い戦闘能力と種族保存力を欲し、牡蠣を好んで食した。何千年の歴史を経ても、未だ牡蠣=生食という食文化である。現代の科学的な分析でも、牡蠣が持つ亜鉛やアミノ酸をはじめとした栄養価やその機能性、必須ミネラル分の充実ぶりが証明されているのだから納得だ。
夏の岩ガキと冬の真ガキ、違いを知る
殻がごつく立派な岩牡蠣
まず、岩牡蠣と真牡蠣は種が違う。岩牡蠣は6〜9月頃の夏が旬、真牡蠣は11〜4月頃の冬が旬というのが一般的だ。4月を過ぎて水温が10度を超えるようになると生殖器が育ち抱卵・放精が始まり、旨い成分のグリコーゲンが減るためだ。産地も岩牡蠣は多くが日本海側なのに対し、真牡蠣は太平洋側であることが多い傾向にある。岩牡蠣は天然物が多く、まさに夏のご馳走だ。海女や海士が潜水して獲りに行く。見た目も岩のよう。殻をある程度削って掃除しているものの、ごつごつした見た目も岩牡蠣らしさ。最近では養殖を手掛ける産地も出てきた。例えば「丹後の海育成岩がき」は養殖だ。
国内流通する牡蠣の殆どが真牡蠣
一方、真牡蠣は養殖が盛んだ。小ぶりで生産量も多いことから、むき牡蠣やボイル冷凍などの加工品も多数展開されている。また、オゾン海水で数日間断食状態で滅菌したり、養殖地の海水が綺麗な場合は生食も可能になっている。そんな身近な日本の真牡蠣、あまり知られていないが、実は海外に大きな貢献を果たしている。
1963年、フランスを襲った牡蠣の大被害を日本の真牡蠣が救う
牡蠣の稚貝
ブルターニュ地方を大寒波が襲い、その後まもなく牡蠣ヘルペスが広がったことで絶滅の危機に。当時、フランスで出回っていのが「ヨーロッパヒラガキ」。真牡蠣種は外来種であるものの、病気耐性があり生命力が強かったことから導入が決定した。
松島湾浦戸種牡蠣漁業協同組合は3年後の1966年、種ガキ約30万個を空輸、翌1967年には120万個が追加で輸送された。現地の試験結果も、日本の真牡蠣種の中でも、特に宮城県のものが最も突然死が少なく成長が良好だったそうだ。真牡蠣がフランスの牡蠣の再生に一役買う事となった事例の一つだ。(現在90%が宮城産の牡蠣の子孫と言われている)
夏に食べられる三倍体のブランド真牡蠣に注目
各地からブランド真牡蠣が豊洲市場にやってくる
真牡蠣の旬は冬、という常識は覆されている。全国で3倍体で養殖する動きが広がっている。これまでの牡蠣(2倍体)が抱卵・産卵して身入りが悪くなる期間も、子を持たない3倍体は身が痩せずしっかり生育。つまり夏場も流通できる。これで生産者の収入増につなげられればと、各地がこぞって養殖を始めているのだ。
※国内に出回る養殖牡蠣は、最も流通量の多いマガキ( Crassostrea gigas )の他、イワガキ( C. nippona )、スミノエガキ( C. ariakensis )、そして味が良く海外で人気を得たシカメガキ( C. sikamea )、イタボガキ、ケガキ、オハグロガキ、コケゴロモなど30種、世界の在来種を含めると100種近く存在する。
大人の男は道具にもこだわりたい
フランスでは殻付きが当たり前だ。フランス流に言うなら、「牡蠣は女性と同じ。やさしく扱うだけさ」といったところか。結局手が覚えているのだ。出来る男は牡蠣開けも嗜みだ。とはいえ苦戦することもある。そんな時こそ専用の道具だ。処理スピードが格段に上がる。家族や恋人に振るまう時に手の迷いは不要、かっこいいところを見せつけたい。ちなみに牡蠣用フォークもある。
牡蠣のむき方、さばき方、扱い方のコツ
(1)殻の表面をたわしで汚れを落としてください。
平な面を上にする。牡蠣の貝柱は右上にあるのでここを狙う。
殻に沿って牡蠣開けナイフを動かし貝柱を切る。
※ステーキナイフでも代用可
(2)殻が開いたら、下の殻からも貝柱を外す。
塩水ですすぎ、殻の破片や汚れを落としたら、
レモンや酢、ホースラディッシュ、赤ワイン、ボウモア(ウィスキー)などお好みの味付けと付け合わせでどうぞ。
(3)殻が固くしまって隙間が無い場合は、ペンチで殻の一部を開け、隙間からナイフを差し込むと開けやすくなる。※レンジで20〜30秒加熱する方法もあるが、あまりおすすめしない。
牡蠣をおいしく召し上がっていただくために
牡蠣は栄養価が高い食品ですが、生食で食べすぎると消化器官に負担をかけ、体調不良を引き起こすことがあります。 以下の方は生食をお控えください
- 過去に体調不良を起こした経験のある方
- 過労時や体調に不安があるとき
- ご高齢の方や妊娠中の方、お子様など
- 付着物が気になる方:まれに小さなゴカイなどが付着する場合があります。
殻開け作業時に入り込む可能性があるためです。恐れ入りますが取り除いてお召し上がりください。(牡蠣の品質に問題はございません)