能登を応援!
百万石の極み“能登大納言”コラボ企画
茂助だんごの
「能登大納言の羊羹」と
「能登大納言と
抹茶のマフィン」
創業127年の老舗・
茂助だんごがつくる、
能登大納言のお菓子
東京・豊洲市場に本店を構える、老舗和菓子店「茂助だんご」が、能登大納言を使って2つのお菓子を作りました。一つはお店でも定番の羊羹。もう一つは和菓子屋では珍しい、焼き菓子のマフィンです。
能登大納言の魅力は、ふっくらとした炊き上がりと、美しい艶、そして力強い豆の旨味です。素材の良さを最大限にいかしたお菓子をお楽しみください。
福田茂助は酒と甘味をこよなく愛する人で、「お茶でも」といいながらお酒を注ぎ回ったという逸話が残されています。
市場の目利き人たちに育まれた
『茂助の味』
茂助だんごは明治31年(1898年)、日本橋魚市で創業。初代・福田茂助が屋台で売っただんごは、市場に集う食のプロやすし職人たちに愛され、時にアドバイスを受けながら磨かれてきました。日本橋から築地、そして豊洲へと移りながら、長く市場とともに歩み続けています。

能登大納言とは
石川県・能登地方で育つ希少な小豆で、粒が大きく煮崩れしにくいのが特徴です。皮が薄くやわらかいため口当たりが上品で、豆本来の香りと自然な甘みが際立ちます。ぜんざい、つぶあん、羊羹など、和菓子の味わいを一段と引き上げてくれる特別な素材です。

能登大納言の生産者、
前田広光さん
2024年1月の能登半島地震では産地も大きな被害を受け、現在も復興が思うように進まない状況が続いています。能登大納言の主産地である珠洲市の被害は特に深刻で、畑には亀裂や段差が生じるなど、生産環境の回復には時間を要しています。生産者の前田広光さんによると、地震前の生産量に戻る見通しは、いまのところ立っていないとのことです。
能登大納言の味わいについては、和菓子店から「北海道産の豆の風味と、丹波産の豆の味わいを併せ持つ」と高く評価されており、前田さんもその品質に強い自信を見せています。石川県内や東京都内の和菓子店だけでなく、洋菓子にも利用されております。

石川県のブランド
「百万石の極み」
「百万石の極み」は、石川県が“量は少なくても特性が優れる農林水産物”を選定した統一ブランドです。味・品質・希少性、そして生産者の意欲など厳しい基準をクリアしたものだけが認証されます。今回の能登大納言もそのひとつです。
2つのお菓子を
ご紹介します。

能登大納言の羊羹です。

水にさらした大納言は、
水からじっくり火を入れます。
「温かいと豆が割れてしまうので、ゆっくり火を入れます。糖度を徐々に上げていくことが大切です。」と社長の福田哲也さん。糖度が60度に達するまで途中水を足しながら5時間炊きます。

茂助だんご自家製の餡に和三盆とグラニュー糖、寒天を合わせて練り上げた羊羹は、すっきりとした味わいです。そこへふっくらと炊き上げた旨味の強い大納言を混ぜ合わせます。

羊羹の型に流し込み、粗熱を取ります。冷蔵庫で2〜3時間しっかり冷やしたら完成です。

能登大納言の
抹茶のマフィンです。

抹茶入りのマフィン生地に、
炊き上げた大納言を
合わせます。
生地には蜂蜜を使用しているため、しっとりとした食感と、コクがあります。上質な宇治抹茶の苦みが炊き上げた大納言の甘味を引き立てます。

生地の中にも、トッピングにも大納言をたっぷり使用。180℃のオーブンで20分焼き上げて完成です。

能登大納言の魅力を
次代へ受け継ぐ思いが、
形となったお菓子です。
今回の企画にご賛同いただいた社長の福田哲也さん(手前左)をはじめ、商品開発・製造に携わった皆さんです。
「能登大納言の魅力をもっと多くの方に知っていただきたいという思いから、和菓子の枠にとどまらず、洋菓子の分野でも楽しめる新しいかたちを模索しました。」と福田社長は語ります。生産者の想いと素材の力を最大限に引き出すため、試作を重ね、味わいはもちろん、食感や見た目の仕上がりにまで丁寧に向き合って完成したお菓子です。
文・林麻実
撮影・大山裕平



