ゼリーのような柔らかい
果肉がやさしく溶ける
御歳暮などの冬ギフトで
絶大な人気を誇る高級柑橘
紅まどんな
愛媛生まれのプレミアム柑橘
紅まどんな
(品種名は愛媛果試第28号)
紅まどんなは愛媛県立果樹試験場(現:愛媛県農林水産研究所果樹研究センター)で、「南香(三保早生×クレメンティン)」と「天草(清見×温州みかん)」を掛け合わせて、愛媛に生まれたオリジナル柑橘で、その栽培は愛媛県内に限られています。
2005年3月に「愛媛果試第28号」として品種登録されました。一定の品質基準及び外観基準をクリアしたもののみが「紅まどんな」として出荷されています。※「紅まどんな」はJA全農の登録商標です。
紅まどんなは外皮がとてもデリケートなため、ビニールハウスや簡易の屋根かけなど、雨が当たらないよう施設栽培を中心に大切に作られています。
ゼリーのようなぷるぷるの食感
紅まどんなは近年生まれた柑橘の中でも、傑作と言われるほど評価が高い柑橘です。その理由のひとつが、“純粋に味がいい”からと言えるでしょう。
柑橘には当たり前にある、じょうのう膜(果肉を包む白い薄皮)が極めて薄いので、外皮をむき、房と房を外そうとすると破れてしまうほどです。
また、採れたての果実を半分に切り断面をよく見てみると、果肉の1粒1粒が切り口よりも盛り上がっています。
それだけ果汁がびっしりと詰まっている証です。
ゼリーのようなぷるぷるとした食感が心地よく、口の中で甘く香りのいい果汁がやさしくのどを潤してくれる、とてもバランスが良い柑橘です。
光センサーによる厳しい品質管理
選果場では各農家から持ち込まれた全てのを「愛媛果試第28号」を光センサーとカメラを駆使して、糖度・酸度と外見の色の具合や傷などをチェックしていきます。
そして厳しい品質基準をクリアしたものだけを職員たちが一つ一つ手に取って化粧箱に詰めて「紅まどんな」として発送されます。
冬の贈答品として人気の高級柑橘
じつは「温州みかん」と「紅まどんな」と一部の柑橘を除くと、ほとんどの柑橘類は年明け以降に出回るものがほとんどです。
紅まどんなは12月に最盛期を迎える、えひめの高級柑橘の代表格で、大玉サイズで果皮が美しく味も抜群にいいことから、御歳暮などの冬の贈答品として絶大な人気と信頼を集めています。
食べ方はスマイルカット
食べ方は切った形がニコッと笑った口のようになる「スマイルカット」にするのがオススメです。ナイフで上下を横半分にカットした後、くし形に縦に4〜6等分にします。この切り方が食べやすくて、ゼリーのようなぷるぷるの食感をもっとも感じられる方法です。
文 :㈱食文化 植竹伸行
撮影:八木澤芳彦