 
                    北の淡水生態系の頂点に君臨する(イトウ)
                        日本最大にして、幻と言われる淡水魚 
イトウ
                        漢字名は 『魚偏に鬼』 
記録に残る最大個体は2m超
                        巨大魚は川に住む生命体は何でも食べる!
無敵の存在
                        イトウの味は琵琶鱒と桜鱒と
岩魚を足して割ったような洗練さが魅力
                        鬼も食ったら実はうまい!と唸る美味
                      
 
                      自然界最強のイトウも、
人には勝てない。
                      サケ目サケ科イトウ属に属するイトウは、他のサケ科の魚種と違い、海で育つ事はない。長寿で一生何度も産卵するイトウは、河口部から上流部の行き来が自由にできる河川が必須となる。その環境が破壊されたことで、幻の魚となった。現在では保護活動が実り、数は増えてはいるが、まだ幻の域は出ていない。
 
                      白神山地の水がイトウを育む
                        青森県鯵ヶ沢町がイトウ養殖に着手したのは1985年。水質問題で稚魚が全滅するなどの危機を乗り越え、現在の施設でイトウを安定的に養殖することに成功した。
                        白神山地に源流をもつ赤石川支流から取水する水が、イトウの生育に適していたことが幸いした。
                      
 
                      イトウはどんな味? 
答えは 『イトウはイトウの味』
                      
                        締めたては、淡白でコリコリした食感が印象のイトウだが、氷温で数日間熟成すれば、驚くほど味わい深くなる。食味は琵琶鱒と桜鱒と岩魚を足して3で割ったような印象。しっかりした身質は泳力が強い白身の魚に似ているとも言える。
                        寄生虫がいないので、先ずは刺身で楽しみ、様々な料理で楽しめる。上質な脂があるので、頭や中骨を使って、鍋にしてもうまい。
                      
                        氷温で4〜5日熟成させ、刺身で食せば絶品。山葵醤油があう!煮きり酒と醤油で30分ほど漬けにして、寿司や丼もうまい!
                        退治した鬼の供養は 『余す事無く鬼を食べる!』 それに尽きる。
                      
 
                      故開高健のCMが懐かしい俺たち世代
                        ウイスキーのCMを、非常に凝った内容で制作していた。
                        CMが2分とか3分という、今では考えられない高品質で贅沢なCMだった。
                        その中の1本は故開高健氏がモンゴルの大平原で幻のイトウを追う大作。
                        グラスをキュッキュと拭いて、お日様にかざし汚れをチェック。ウイスキーの蓋を止めているひもを切り、コルクの蓋を開け、『ドゥドゥトクトクトク・・♪』と注ぐ。懐かしく思う方も多いはず。日本男子が素敵なロマンを追えた時代だ。
                      
1987年にイトウの孵化に成功した鯵ヶ沢町のイトウは、そんな男のロマンが残した、奇跡の大魚なのは間違いない。
食文化 代表 萩原章史

萩原章史
                          1962年1月23日静岡県島田市生まれ。大学卒業後、大手ゼネコンに勤務。 中国・アメリカなどを中心に13年を海外で暮らす。2001年、株式会社 食文化を起業。
食のちからで日本人を元気にすることをミッションに掲げ、 こだわりのグルメサイト「うまいもんドットコム」「豊洲市場ドットコム」を開設。
                        

 
                           
                               
             
             
             
             
             
            


 
      