国会議事堂内に暖簾を掲げる
参議院内 みとう庵の
王道蕎麦
国会議事堂内の地下にある
蕎麦屋「みとう庵」
東京霞が関にそびえる政治の中枢、国会議事堂。この地下に一般人が利用できない蕎麦屋がある。それが「参議院内 みとう庵」だ。 厳選された蕎麦粉と、小麦粉で練られた蕎麦。そして、だし・醤油・みりん・砂糖だけで作られたキレのある蕎麦つゆ。近年なかなか出会えなくなった、奇をてらわず毎日食べても飽きの来ない「王道の蕎麦」がそこにあった。 国会の職員をはじめ、官僚や国会議員も足しげく通う、限られた人しか味わえなかった味を紹介しよう。
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国会議事堂地下に現れる
蕎麦屋の暖簾
取材したのは2026年3月某日、特別な許可をいただき手荷物検査も行い、参議院内へ。 本会議場に向かう道からそれて地下に入る。少し進むと、豊かなだしの香りが広がってきた。さらに進むと「みとう庵 営業中」という手書きの立て札とともに、年季の入った蕎麦屋の暖簾が現れる。ここが「参議院内 みとう庵」だ。洋風の建築の中にたたずむ蕎麦屋は、少し異質な光景ではあるが、昭和49年(1974年)から営業している、歴史ある店だ。
大臣クラスも利用する人気店
店内で目を引くのがなんといっても「議員席」。外部の人間が入れない店の中でも、一般職員は利用不可。国会議員の中でも大臣や要職の人間が着席する場所だ。歴代総理もSPを伴って来店したこともあり、時には重要な議論もなされるという。若手議員の利用は恐れ多いという席で、初当選議員が座ってしまい注意されるのは国会の風物詩だ。 忙しい中でも短時間で食事を取れる蕎麦は、国会議員と大変相性が良い。その中でもみとう庵は飽きの来ない美味しさで「無性に食べたくなる」と表現する議員もいるほどで、衆議院からわざわざ通うというのだから、その人気ぶりがうかがえる。
昭和初期をうかがえる特別な場所
大正9年(1920年)に着工し昭和11年(1936年)に竣工した国会議事堂。当時の日本の技術を結集した建築物で、内部の意匠は現代の日本では再現不可能なものが多い。 壁や柱にはアールや繊細な造形が施されており、現代ではなかなか見かけることができない、手間暇のかかるモダンな仕上げとなっている。 また真鍮製のドアノブは、当時マスターキーという技術がなかったため、アメリカから取り寄せたものだという。100年近い年月を経て、見た目には年季が入ってもいまだ現役である。 そして気づいたのが、この場所が地下だということ。店内はカラッとしていて、湿気などを微塵も感じない。排気・吸気まで徹底して建築された、当時の技術者の粋を感じる場所だ。 実際に参議院内みとう庵で蕎麦を食べることは、なかなか難しいと思うが、取り寄せた際には、こういった歴史も感じながら召し上がってほしい。
参議院内 みとう庵の
蕎麦をご自宅へ
当店ではそんなみとう庵の蕎麦を皆様に紹介できる機会を得た。
みとう庵を運営する野川麺業(株)は、国会議事堂以外にも様々な省庁に蕎麦屋を出店し、一般の方が利用できる業態も運営してきたが、政治の中枢で磨かれてきた味を、もっと多くの方へお届けしたいという思いがあった。
そんな店の願いと当店が合致し、特別な蕎麦の販売が実現。
参議院 みとう庵で提供されている味、そのものを皆様に味わっていただけるよう商品化が実現した。
麺へのこだわり
蕎麦は粉が命。世界中から厳選された蕎麦粉と北海道産の小麦粉を、その日の天気や湿度によって調整しながら練り上げる。蕎麦粉の豊かな香りと素晴らしいのど越し、絶妙な歯ごたえを実現した麺は、打ち立てをすぐに急速冷凍する。 冷凍の蕎麦はボソボソとしてしまいそうだが、そうはならないのはすごい。これこそがみとう庵が培ってきた技術。忙しい国会内で、おいしい蕎麦をいつでも素早く提供する。そのために「冷凍しても、おいしく仕上がる」特別な製法を実現している。 その質感に「冷凍とは思えない…」と当店の蕎麦好きも脱帽。国会内でも同じ麵を使っているので、まさに現地の感動体験をそのままお届けできるのだ。
蕎麦つゆ
国会の廊下に芳しく広がる、だしの香り。みとう庵の蕎麦は、芳醇なつゆも特別な魅力だ。 鹿児島県枕崎・千葉県安房の本枯節・鯖枯節から、厚みのある出汁をとる。かえしは、千葉県の濃口醤油と関西の薄口醤油を2種組み合わせ。砂糖とみりんを加えて火を入れ、丁寧にアクを取り除いた後、瓶(かめ)で1週間かけて熟成。 うま味調味料や保存料などは一切使用せず、手間暇をかけ辛口つゆに仕上げる。これもまた、国会で提供されているものと寸分たがわぬものだ。
王道の蕎麦の味わい
キレのあるつゆに蕎麦が絡み、一体となった香り高い蕎麦体験。 忙しい合間に、これだけうまい蕎麦があれば、ひと時の安らぎも覚えるであろう、まさに国会議事堂にふさわしい、 みとう庵の蕎麦のおいしさは、近年なかなか出会えなくなった「王道の味」という形容が、最もふさわしいであろう。
国会でも提供されない
特別メニュー「極太蕎麦」
うまいもんドットコムでは、特別に「極太蕎麦」を作っていいただいている。これは国会内でも期間限定メニューなどでしか登場しないものだが、代表の萩原が訪れた際に、みとう庵の技術の一つとして紹介され、その素晴らしい蕎麦体験にほれ込み、製造していただくことにした。 そば幅45mm厚み28mmの極太蕎麦は、ゆで時間に7分を要するが、弾力のある食感と圧倒的な蕎麦の香り、そして太麺にしっかりと絡むつゆが庵ともバランスの良い一品だ。 ぜひ体験していただきたい。
とことん楽しんでほしい、
参議院内の人気蕎麦目録
最後に、参議院みとう庵の人気メニューを紹介する。 当店では、みとう庵で提供されている「そばつゆ」と「胡麻つゆ」も商品化している。今後も知る人ぞ知る人気店の味をご自宅で楽しめるように開発を進めていくので、国会議事堂で日々供されている一杯を、ぜひご自宅で体験してほしい。
人気1位「鴨南つけ蕎麦」
1日200食も提供するというカレー南蛮
温かいかけ冬場の定番
文:八尾昌輝
写真:八木澤芳彦



