「食のみやこ熊本 応援キャンペーン」の特別企画として、名店の料理人とコラボし、熊本の食材の持ち味を生かした新商品をご用意しました。「こんな食べ方があるんだ」という驚きとともに、熊本の食の新たな魅力をお楽しみください。
熊本県産の希少な国産ライムを丸ごと味わう!
ジャムを作り続けて30年余。料理研究家歴40年の大庭英子さんが自ら厨房で作る、季節のフルーツのジャムをお届けいたします。
ライムの鮮烈な香りが
弾けます。
大庭英子さんが作るライムのマーマレードは、ほかにはないフレッシュでみずみずしい果実の味わいが見事です。そして、ライムの鮮烈な香りが段違いです。
「一般的なマーマレードは皮と果汁を使いますが、私のマーマレードは果肉を取り出して加えます。そのため硬いゼリー状にはならず、ジューシーな口当たりになります。さらに、ジャムを煮上げてから、すりおろした果皮を加えて、より鮮烈な香りに仕上げます」と大庭英子さん。
また、素材として選んだ「不知火ブルーライム」は、皮が約3㎜と非常に薄いため、ジャムに仕上げたときの口当たりの良さも秀逸です。
「不知火ブルーライム」です。
産地は、熊本県南部の海沿いの町、芦北町と津奈木町です。不知火ブルーライムとは、目の前に広がる美しい不知火海と空の色から命名されました。現在は、10名ほどの生産者が、約500本の樹を育てています。まだ生産量の限られた、希少な国産ライムです。
品種は「タヒチライム」。爽やかな酸味を持つ果汁が豊富で、皮から立ち上がるライムらしい香りも豊か。種が少なくて使いやすい品種でもあります。収穫期は、8月から10月。樹上で完熟させています。
チーズとも相性が抜群です。
まずはシンプルにヨーグルトでお試しください。クリームチーズやカマンベールなどのチーズとも相性抜群で、クラッカーにのせるだけで華やかなおつまみになります。
炭酸水、お湯、ジンなどのお酒に加えると、爽やかな酸味とほろ苦さが引き立ち、至福のドリンクとして楽しめます。
また、トーストやバゲットにバターと一緒に塗ったり、肉料理(ソテーやロースト)のソースやドレッシングに使ったりするのもおすすめです。
ライムのマーマレードの
魅力に迫ります。
果皮をすりおろします。
ジャムの香りを引き立てるため、ライムは洗ったあとに果皮の表面をすりおろします。これを煮上がってから加えるのです。「ライムは実が小さいこともあり、これまで作ってきたジャムの中でも一番手間と時間がかかります」と大庭英子さん。
皮をスライスします。
皮の厚さは約1ミリ。何枚も重ねると薄く切れないため、2~3枚ずつ重ねて丁寧にスライスしていきます。切った皮は5分ほど茹でこぼし、さらに20分茹でて柔らかくします。
果肉をはずしていきます。
皮を剥いた果肉はひとつずつ薄皮を外し、食感が程よく残る程度に手でつぶします。「この一手間でみずみずしさが残ります」と大庭英子さん。さらに、取り除いた薄皮からも果汁を余すことなく搾り取ります。素材を丸ごと生かすのが大庭英子さん流。ここまでの下ごしらえだけで、なんと2時間以上を費やします。
銅鍋で煮詰めます。
柔らかくなった果皮、果肉、果汁に、70%のグラニュー糖を合わせます。「緑色の発色の良さは銅鍋ならでは。ステンレスだとこのような綺麗な色になりません」。
30分程煮詰めます。煮上がり直前に、最初に取り分けておいた、すりおろして茹でこぼした果皮を加えてひと煮します。
出来上がりました!
煮上がったら、熱いうちに瓶詰めして完成です。美しい色味を長く保つため、保存は冷蔵がおすすめ。賞味期限は約1年ありますが、常温保存だと徐々に色が変化してしまうそうです。
希少な正統派ジャムです。
大庭英子さんのジャムは、いわゆる甘さ控えめのジャムではありません。それは、ライムの力を、まっすぐに生かすためです。「ジャムは、しっかりと甘くすることで自然なとろみが出ます。そして凝縮感のある濃厚な香りと味わいになります。これがジャムのおいしさです」と、大庭英子さんは力強く語ります。まさに本物。今や希少な正統派のジャムです。
文・林麻実
撮影・天方晴子



