Jam工房Eiko
名店の味 Jam工房Eiko
芦北・津奈木・水俣
熊本南部の柑橘の産地を訪ねて
大庭英子さんの
「不知火のマーマレード」
「レモンのマーマレード」
「グレープフルーツの
マーマレード」
産地視察から生まれた、
3種のマーマレードです。
今回、大庭英子さんに、熊本県南部に位置する、芦北町、津奈木町、水俣市を訪ねていただきました。海と山に囲まれたこの地域は、斜面いっぱいに柑橘畑が広がる、知る人ぞ知る柑橘の産地です。市場などで原料を選ぶのではなく、実際に土地に立ち、生産者と会い、果実を手に取る。その産地視察から、このジャムづくりは始まりました。
“ここでしか出会えない
柑橘がありました”
「初めて熊本の芦北や水俣を訪れました。山の斜面で柑橘が育つ風景は圧巻で、なかでも国産の、しかも無農薬のグレープフルーツとレモンとの出会いは、本当に感動的でした」と大庭英子さん。生産量が限られるため、ほとんどが地元で消費されてきたものです。けれど「味に芯があり、香りが澄んだ柑橘」が、確かにそこにありました。
「この柑橘なら、
皮まで使いたい」
芦北、水俣エリアは農薬を使わない柑橘の栽培に力を入れている地域です。だからこそ、果肉・果汁だけでなく、果皮まで余すことなく、安心して使えます。
「皮の香りがきれいで、雑味がない。この柑橘は、ジャムにする価値があると思いました」と大庭英子さん。産地での確信が、そのままレシピへとつながっています。ジャムに、みずみずしく、まるで生果を食べているかのような味わいが生まれます。
大庭英子さんが選んだ、
3つの柑橘
津奈木・まる農園の不知火
丸田良友さんが栽培する「天成り」と呼ばれる、若い木の上部、天に近い場所に実る不知火を使います。果皮はごつごつとし、形は決して美しいとは言えませんが、太陽をたっぷり浴びることで甘みが強く、旨味が凝縮しています。地元でしか流通しない希少な不知火です。農薬は使っていません。
水俣・ミスターオレンジの
レモン
ミスターオレンジの安田昌一さんは、農薬を使わないだけでなく、七面鳥による除草という独自の方法で柑橘を育てています。レモンは木の上でしっかり育ててから収穫。透明感のある果汁は、酸味がしっかりありながらも尖らず、後味は軽やか。とくに、果皮の香りの上品さには驚かされます。
水俣・ミスターオレンジの
グレープフルーツ
国産のグレープフルーツをジャムに使うこと自体、非常に珍しい試みです。輸入品が主流のため、グレープフルーツのジャムは希少な存在。安田さんのグレープフルーツは大玉で艶があり、果肉の粒が大きく果汁も豊富。木の上で完熟させてから収穫するため、強い苦味やえぐみが少なく、果汁が豊かで、酸味と甘みのバランスが穏やかです。こちらも農薬は使用しておらず、皮の香りが澄み、雑味が出にくいのが特徴です。
3種のジャムをご紹介します
不知火のマーマレードです。
一瓶に不知火が1玉強入る
贅沢さです。
大庭英子さんの不知火のマーマレードは、まるで果実を食べているかのような香りと味わいです。口に含むと、やさしい甘みが広がり、続いて、不知火ならではの豊かな果実味が感じられます。その理由は一瓶に不知火をまるごと1玉以上使い、みずみずしさと果実の食感をそのまま閉じ込めていることにあります。後味は重くならず、軽やかですっきりとしているのも、大庭英子さんの長年の経験による砂糖の量にもよります。
トーストはもちろん、
様々にお楽しみください。
不知火のマーマレードは、果実そのものを味わう感覚に最も近いので、まずはそのままバターを塗ったパンや、ヨーグルトで。クロワッサンにクリームチーズと挟んだり、スコーンなどの焼き菓子に添えても好相性です。
不知火のマーマレードの
魅力に迫ります。
果皮を丁寧に洗います。
果皮は一つひとつ、たわしで洗います。切り込みを入れてから、皮を剥いていきます。
皮は極薄にスライスします。
「口当たりを良くするため、私の柑橘ジャムは皮をできるだけ薄くスライスします」と大庭英子さん。切れ味を良くするため、包丁を何度も拭きながら作業を行います。さらに、果肉を取り出すため、薄皮も一つひとつ手で剥きます。
「今回の不知火をはじめ、レモンやグレープフルーツは薄皮がとても剥きにくく、夏みかんよりも時間がかかります」
茹でこぼします。
不知火の皮は厚いため、一度茹でます。煮立ってから5分ほど茹でてざるに上げ、さらに水を加えて15分ほど蓋をして煮ます。ここで皮が柔らかくなります。その後、分量の半分のグラニュー糖を加えて5分煮詰めます。不知火は甘みが強いため、甘さは控えめの糖度45%に仕上げています。
果肉・果汁・果皮を合わせます。
果肉は食感を残すため、手で軽く潰し、残った種を取り除きます。残りのグラニュー糖を加えて混ぜ、茹でた皮と合わせ、さらに20分ほど煮込みます。
熱いうちに瓶詰めします。
煮沸した瓶に、出来たての熱々マーマレードを詰め、脱気のため10分ほど湯煎。1瓶あたり、たっぷり300g入りです。大庭英子さんのジャムは、美しさも魅力のひとつ。
色味を保つため、冷蔵保存がおすすめです。日持ちは約1年ありますが、常温保存では徐々に色が落ちていくそうです。
レモンのマーマレードです。
爽やかな酸と香りで
魅了します。
大庭英子さんのレモンのマーマレードは、ひと口目には、きゅっと引き締まった酸味。続いて、果皮由来のほのかな苦味と、清々しい香りが広がります。後味は重くならず、すっと消えていくため、思わずもう一口、もう一匙と手が伸びる美味しさです。
「レモンはペクチンを多く含むため、果汁とさらにたっぷりの果肉と水を加えて、砂糖はあえて80%としっかりめに配合しています」と大庭英子さん。その理由は、甘さを出すためではなく、レモンの酸味と苦味、香りをきれいにまとめ、輪郭のある味わいに仕上げるためです。
黒パンやチーズを
ご用意ください。
「レモンのマーマレードは、個性的な黒パンや、くせのあるチーズと合わせるのがおすすめです」と大庭英子さん。ライ麦パン、黒パン、白カビやウォッシュタイプのチーズなど、個性のある食材と合わせることで、このレモンジャムの真価が発揮されます。マフィンに塩コショウした目玉焼きを添えてレモンをたっぷりのせれば、甘じょっぱさと酸味がたまりません。爽やかな一日がはじまります。オリーブオイルと合わせてドレッシングにしても。
グレープフルーツの
マーマレードです。
果実まるごとの風味と心地よい
苦味があとをひきます。
大庭英子さんのグレープフルーツのマーマレードは、口に含むと、まずフレッシュな果実の味わいが広がり、そのあとから、皮由来のやさしい苦味と、すっきりとした余韻が続きます。後味は軽やかで、食事の流れを邪魔しません。
「本来マーマレードは皮だけを使いますが、私のマーマレードは果肉も加えます。そのためゼリー状にはならず、なめらかさとジューシーさが残ります」と大庭英子さん。砂糖は50%です。甘さで覆い隠すのではなく、グレープフルーツ特有のほろ苦さと果実の食感を、心地よく残します。皮が約3ミリと薄いため、ジャムにしたときの口当たりの良さも秀逸です。
甘さと苦味のコントラストを
感じてください。
トーストやヨーグルトはもちろん、クリームチーズ、フロマージュブラン、あるいはローストしたナッツと合わせても美味しく楽しめます。スペアリブ等の肉料理の下味に使いますと、グレープフルーツ特有の苦味と酸味が、肉の旨味を引き立たせます。
希少な正統派ジャムです。
大庭英子さんのジャムは、いわゆる甘さ控えめのジャムではありません。それは、熊本南部で出会った柑橘の力を、まっすぐに生かすためです。「ジャムは、しっかりと甘くすることで自然なとろみが出ます。そして凝縮感のある濃厚な香りと味わいになります。これがジャムのおいしさです」と、大庭英子さんは力強く語ります。まさに本物。今や希少な正統派のジャムです。
文・林麻実
撮影・大山裕平
複数の配達期間が選べます
2/20出荷◇ 大庭英子さんの「グレープフルーツのマーマレード」熊本・水俣産グレープフルーツ使用 1本300g ※冷蔵
3,500円(税込)
- 販売中 在庫数 20
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