一年のご愛顧に感謝して。
極上のまぐろと
ウニと妻物

「豊洲市場の贅」
厳選セット

水産品に関して申し上げますと、ほぼほぼ全ての魚種において不漁・値上げの言葉が付いて回る一年でした。年間通して安定的な品質・価格でご提供できた商材がほぼ皆無に近かったと感じております。その様な状況下でも常に当店をご愛顧頂き誠にありがとうございました。
一年の感謝の気持ちを込めて、豊洲市場よりこちらのセットをお届け致します。全てにおいて徹底的に拘り抜きましたセットとなっております。その拘りと商品内容をご紹介致します。

その壱 津軽海峡産
生天然生本まぐろ

12月半ばを過ぎると豊洲市場に入荷する「大間まぐろ」の数が激減します。漁師たちはみな年始初セリでのご祝儀相場を目指しているからでしょう。しかし、この時期にも大間をはじめ、北海道戸井、松前、青森県三厩等 津軽海峡中心の漁協から素晴らしい生本まぐろが少量ですが入荷致します。大変申し訳ございません、この時ばかりは産地を限定する事が出来かねます。その代わり、出荷日に合わせて「市場に入荷した一番素晴らしい天然生本マグロ」を必ず入れさせて頂きます。赤身の張り・トロの味わい等しっかりと厳選致します。

余談ですが、最初この企画を思いついた時に解凍か養殖を考えました。が、年間通して皆様には色々な産地の天然生まぐろを召し上がって頂きました。一年の締めくくりに何故ここを妥協しなくてはならないのか。と、到着した結論がこちらです。安い買い物ではございません。私もセリに入り、今年一年当店向けの生マグロの目利き・加工を請け負ってくれた米彦と共に何が何でも最高品をセリ落とします。

その弐 北海道・北方四島産
生ウニ

昨年以上にウニに悩まされた一年でした。昨年北海道襟裳沖から根室沖全域を襲った赤潮の被害の影響で、11月末から12月末までの一ヶ月間限定漁期の北海道根室落石産生ウニが今季操業しない事が10月頃発表されました。加えて水温の上昇が原因と見られる北方四島原料の生育不漁や不安定な社会情勢の影響で海外原料が安定的に国内加工場へ搬入されず市場への入荷がとても不安定でした。 相変わらず海外輸出の引き合いも強く、国内需要の買い負けも生じておりました。

それでも必ず良いウニは市場に入荷します。この時期北方四島の原料はその濃厚さ・旨味が抜群。買付け時に一番良いと厳選した物をお届け致します。こちらに関しても、私が仲卸三清商店と一緒にセリ入ります。ウニに悩まされたこの一年。そんな年だったからこそ、特別なお客様に喜んで頂きたい。そんな思いでこれぞ、と確信した物を必ずセリ落とします。

その参 高級料亭・
鮨屋御用達の妻物

この選り抜いたまぐろとウニをより華やかにするのは、わさびの最高峰と名高い静岡県産の真妻種 紅蓼・料理に花を添える愛知県産花穂紫蘇・香り高く高品質な事で知られる手詰め大葉。全て一流の料亭や鮨屋が使用するような極上の妻物です。このクラスの妻物になると、普通の刺身では負けます。力強い味・濃厚な旨味を持つ素材でないとこの香り高い妻物には太刀打ちできないでしょう。「極上の刺身には極上の妻物」です。

華やかな花穂紫蘇と紅蓼を醤油に散らし、そこに大葉とおろしたての真妻わさびを乗せた刺身を。

ご自宅でゆっくりと、時間を気にする事なく高級料亭の味わいを心ゆくまでお楽しみ下さい。

「豊洲市場」を謳う
我々の意地です。

我々はインターネット通販を営む企業です。同業他社はそれこそ星の数ほど。しかし決定的に異なる事、それは「豊洲市場に根付き商いをしている」という点。豊洲市場で仕入れた物を販売している業者も多数いる事でしょう。しかし我々はほぼ毎日売り場に足を運び、情報を収集し、意見交換をする。販売結果を共有し、良い所は伸ばし悪い点はしっかりとフィードバックする。これができる企業はそうはいない筈。まぐろもウニも、12月後半は目玉が飛び出る様な金額になります。この価格でも正直関係者一同利益度外視です。それでも当店を愛して頂いた皆様に極上な気分を感じて頂きたい。その一心です。

豊洲市場から物を出荷し、豊洲市場を謳うブランドを持っているという意地とプライドがあります。そしてそれに賛同し、最高の物を共に目利きし、提供・加工してくれる仲間もいます。このセット、仕入れ責任者の私が見ても口が裂けても安いとは申し上げられません。しかしその分の価値は十二分にある。そう確信しております。

文章：㈱食文化　新井　圭