千葉県の郷土食お取り寄せグルメ「ちば物産展」

千葉県の郷土食

四方が海と川に囲まれた千葉の食文化を紹介します

千葉県は、四方をを海と川に囲まれており、北部は下総台地や利根川流域と九十九里浜沿岸に平野が広がる。南部は300m級の房総丘陵があり、温暖な気候と豊かな自然に恵まれている。縄文時代の貝塚からマグロやイカ、クジラなどの骨が出土しており、古くから漁業が行われていた。特に江戸時代以降は、大漁消費地の首都圏に位置することから農業、水産業が盛んになった。
東京に近い千葉・東葛地域は、生産性の高い都市農業が展開され、小松菜やほうれん草などの野菜や日本梨の栽培。印旛・香取・海匝地域は、人参・サツマイモ・キャベツの栽培や稲作。山武・長生地域は、水稲とメロン、トマトなどのハウス栽培。夷隅地域は、水稲を中心に中山間地の特性を生かした筍の生産。安房地域は、花・イチゴ・ビワの生産が盛んだ。
また内湾の東京湾と外洋の太平洋海域を有する千葉県では、様々な魚介類が水揚げされる。銚子、九十九里地域の沖合は黒潮と親潮が交わり好漁場で、イワシやサバ、ヒラメ、イカ。岩礁地帯が多い夷隅・安房地域はアワビ、サザエ、イセエビ。小型船や定置網漁ではキンメダイ、マグロ、マダイ、ブリなどが漁獲される。東京湾では海苔養殖、アサリなどの採貝漁が行われる。
それぞれの地域の立地や気候風土を活かした農業や漁業で首都圏の食卓を支えている千葉県。その地域に根付いた郷土食、特産品をまとめて紹介！

千葉県の郷土食、特産品

いわし料理（だんご汁、せぐろいわしのごま漬け、卯の花漬け、なめろう、からなます、さんが焼き…等）

千葉県の九十九里浜、銚子は日本有数のイワシの水揚げ量を誇る。イワシ漁が盛んになったのはあ江戸時代からで、江戸に魚介類を供給するために和歌山から腕利きの漁師が移住し地引網漁をはじめたことで急速に漁獲量が増えた。
イワシを摺って団子状にして煮た「イワシのだんご汁」、イワシの頭や内臓を取り、塩で漬け込んで調味料を加えた「せぐろいわしのごま漬け」など、大漁に獲れるが日持ちしないイワシを長く美味しく食べるために、千葉県ではイワシを使った郷土食が多く伝えられている。

落花生（茹で落花生、落花生味噌…等）

明治9年、山武郡南郷町（現在の山武市）の農家が神奈川県三浦郡から種子を購入して試作したのが千葉県での落花生栽培のはじまりとされている。その後、明治10年に当時の県令（知事）が鹿児島から種子を取り寄せて栽培の推奨に着手。旭市付近の土壌はひどくやせた砂地で栽培に適した作物がなかったが、役人が落花生の栽培、販売に尽力した結果、旭市を中心に千葉県の落花生栽培が盛んになった。
大正時代になると旭市から八街市、富里市などに落花生栽培が広まった。旭市は干ばつ被害などで収穫量が安定せずに落花生栽培は減少していったが、八街市付近は栽培に適していたことから次第に作付け面積が増えていった。現在、千葉県の落花生生産量は日本一で、国内の7割以上を占める。収穫したての落花生でつくる「茹で落花生」や保存食としても重宝されてきた「落花生味噌」など、千葉県には落花生を使った郷土食が受け継がれている。

江戸前ちば海苔

東京湾の海苔養殖業は江戸期文政年間に始まり、200年以上の歴史がある。現在東京湾産の「江戸前海苔」は千葉県産が97％。全国でのシェアは3〜4％と小さいながら、量より質にこだわる産地として高い品質を誇る。千葉県内の約200人の漁師が海苔の生産に取り組み、千葉県（東京湾）で採取された海苔のうち、千葉県漁連が実施する海苔共販の検査基準を満たしたものだけが「江戸前ちば海苔」として販売されている。
※参考資料：千葉県漁業協同組合連合会ほか県発表（2016年）

びわ

千葉県でびわの栽培が始まったのは1751年と言われており、270年以上の歴史がある。特に南房総エリアは日本有数のびわ産地。そこで収穫されるびわは「房州びわ」と呼ばれ、大粒で果肉が厚く食べ応えがあり、みずみずしい爽やかな美味しさが魅力だ。1909年からは皇室献上され、第二次世界大戦中と新型コロナウイルス拡大防止に取り組んでいた一時期を除き今日まで続けられている千葉県を代表する特産品である。

今注目の千葉県食材！

江戸っ子が愛した美味復活！
「江戸前オイスター」

江戸末期から昭和初期、当時の東京人は江戸湾で盛んに獲れた。新鮮でうまい江戸前の牡蠣を安価で手に入れ、大いに食していた記録が残っている。水質汚染や埋め立てなどにより牡蠣養殖が消滅してからおよそ１世紀。江戸前ちば海苔を生産する新富津漁協が海苔の不作が続く中で、新たな一手として牡蠣養殖に取り組み江戸っ子が愛した牡蠣を復活させた。
養殖方法は一粒一粒の牡蠣の身が充実するシングルシード方式。素晴らしい海と養殖技術が合体し、濃厚で非常に上質な牡蠣に育つ。一粒90〜110gと小さめだが、中身がぎっしり詰まりプリッとした艶やかな牡蠣が江戸前オイスターだ。

江戸前オイスターについて、詳しくはこちら