伊賀焼 老舗窯元×
新興家電メーカー共同開発
全自動電気炊飯土鍋
「かまどさん電気」
天保3年(1833年)創業
伊賀焼窯元「長谷園」
天保3年(1833年)創業、日本で唯一現存する16連房登り窯をはじめ14の国登録有形文化財を有する伊賀焼窯元「長谷園」
7代目の長谷優磁氏は「作り手は真の使い手であれ」という精神のもと、伝統や技術を継承するとともに、時代を見据え、自分たちも柔軟に変化・成長していかなければ先はないと考えていました。そこで開発を始めたのがこれまでも一つ一つ手作りしてきた土鍋「かまどさん」を使った電気炊飯器です。最初に開発したのはIH対応のモデル。しかし、どうしても直火炊きの味を再現することは出来ませんでした。
家電メーカーsiroca(シロカ)から問い合わせが入ったのはちょうどその頃です。一度は「どうせまた同じような話だろう」と断りましたが、シロカの技術スタッフは「IHヒーターを使わずに『かまどさん』の良さをそのまま生かしたい」と門前払いされながら何度も打診。長谷優磁氏は「ようやく本気の人と出会えた。これは信じてみよう」と2014年に共同開発することを決めました。
呼吸する伊賀焼の土鍋
長谷園の伊賀焼が炊飯に向く理由は、土が良いからです。
「かまどさん」は、400万年前じ古琵琶湖の時代に花崗岩が風化し湖底に堆積してできた陶土使用しています。この陶土には微生物の化石が豊富に含まれており、焼き上げる際にその化石が燃え尽きて、無数の穴を作ります。
その細かな気孔が炊き上がったご飯の余分な水分を吸い、逆に乾きそうになれば水分を戻し、さらに土鍋の蓄熱力が高くして火から下ろしたあともトロ火で煮込むのと同じ温度帯を保ちます。加えて遠赤外線効果も高く、芯までじっくり熱が伝わることでお米の旨さを最大限に引き出します。
炎の味を電気で実現
新興家電メーカーsirocaの技術
2000年に卸売り問屋として創業し、2007年から自社の家電ブランドの販売を開始したシロカ(株)は、扱う製品のほぼ全てを自社で開発している新興家電メーカーです。共通する製品特徴は、美しくシンプルなデザイン。「ていねいに、 うつくしく、 こだわって」をテーマに新たな家電を世に送り出しています。
「かまどさん電気」を開発する際にまずとりかかったのは「IHの熱源を使わずにガス火力と同等の環境を作ること」です。
よくあるIH対応の土鍋炊飯器では、通電させるために鉄板を入れたり、鉄のコーティングをしなければなりません。そうすると伊賀焼独自の細かな気孔が塞がれます。これがIHの伊賀焼土鍋で美味しいお米が炊けない大きな原因でした。
試作した土鍋500個、炊いた米3t
4年の歳月をかけて完成
単純な電線熱では熱効率が悪く上手く炊けない。土鍋からの放熱を防ぐ構造にするものの直火の味には程遠い。上手く炊けたと思えば、蓄熱性の高さが原因でおこげを通り越して炭になる・・・
試行錯誤を重ね、土鍋を包みこむ形状に定まるまで2年。美味しく炊けるまでさらに2年。その間、500個もの土鍋を作り、炊いたお米は3トンにも及びました。
4年もの歳月をかけて完成した「かまどさん電気」には、シーズヒーター(電熱ヒーター)で安定的に熱を供給し、鍋内部の温度をコントロールするために埋め込め込んだ小さなセンサー、“かまどの火加減“を再現するための熱循環構造など独自の技術が結集しています。伝統工芸と家電の融合した唯一無二の全自動電気炊飯土鍋です。
使い方は簡単
セットしてスイッチを押すだけ
お米を研いで、土鍋をセットして、スイッチを押す。 それだけで本格土鍋ご飯が完成します。保温機能は付いていないので、炊き上がったら土鍋はすぐに取り出してください。
炊飯メニューは、白米・玄米・雑穀米 それぞれ炊飯とおかゆが選べて、かためや柔らかめなど仕上がりもお好みで選択できます。予約(タイマー)機能もついているので、予めセットしておくことも可能です。また万が一、土鍋が破損した場合も本体・中蓋・上蓋のパーツごとに販売もしているので、ご所望の場合はお客様サポートセンターまでお問い合わせください。